レポーター

名前
岩本 直樹
いわもと なおき
会社名
鹿島建設株式会社
入社年
2003年入社
学部専攻
工学系研究科
出身地
兵庫県
趣味
登山・スキー
月別アーカイブ
2009年5月 [2]
2008年12月 [1]
2008年11月 [2]
2008年10月 [2]
2008年9月 [3]
2008年8月 [2]
2008年7月 [3]
2008年6月 [2]
2008年5月 [3]
2008年4月 [3]
2008年3月 [1]

お風呂に沈めるコップと橋の基礎、その知られざる関係

幼いころ、湯船にコップを逆さに沈めて遊んだ経験は、
どなたにもあると思います。
バランスよく逆さに沈めたコップの中には
空気が溜まったままで
お湯は入ってきませんでしたよね?

この原理を利用した橋の基礎があります。
それが「ニューマチックケーソン基礎」です。
現在、小仏川沿いで2基のニューマチックケーソン基礎が工事中です。

ケーソン遠景.jpg

キーワードは「川沿い」です。
川沿いに基礎を造ろうと、坑(あな)を掘れば、
水みちができて地下水を坑に引き込み、
川の水位が低下したり
大雨で増水した川がオーバーフローして
坑に水が流れ込むなどのリスクがあります。
しかし、ニューマチックケーソン工法を採用すれば
川に影響を与えず、また、川から影響を受けずに
基礎を造ることができます。

この工法のポイントとなる
「逆さコップにお湯が入ってこない原理を利用」
とはどういうことなのでしょうか?

ニューマチックケーソン基礎は
まず(地下ではなく)地上に、鉄筋コンクリートの基礎を造ります。
この基礎の底、地面と接している部分に
外から直接は見えませんが、
「作業室」と呼ばれる空間を備えています。
この作業室は気密空間で、
逆さにしたコップの空気が溜まっているところに相当します。

この「作業室」の中に、機械と人が入り、地面を掘り下げます。
掘り下げる量をコントロールして、
地上に造った基礎を地下に沈めてゆきます。

沈めてゆく過程で、川の水位よりも深いところにきても、
作業室は気密性が保たれているので、中に水は入ってきません。
逆さコップの中にお湯が入ってこないのと同じです。

もちろん、沈める量や傾き具合を常に計測・監視しながら
バランスよく掘りすすめていくことが大切です。

こうして、川の水位に影響を与えないように掘りながら
設計どおりの深さまで基礎を沈めてゆきます。


しかし、ニューマチックケーソン基礎の最大の特徴は、他にあります。
次回はそのことについて書きます。

ページトップへ