レポーター

名前
角田 憲一
つのだ けんいち
会社名
鉄建建設株式会社
入社年
2005年
学部専攻
建設工学科
出身地
群馬県太田市
趣味
旅行
月別アーカイブ
2011年4月 [1]
2011年3月 [1]
2011年1月 [1]
2010年11月 [1]
2010年10月 [1]
2010年9月 [1]

曲線美(土木の華×2)

おはようございます。
突然ですが、虹を見ると心が晴れやかになりませんか。

人それぞれ感性は違いますが、私はあの晴れた青空に描かれたアーチ型の曲線に何か癒しを感じます。
小さい虹を作るのは簡単ですが、大きな虹を自分で作れたら、幸せだと思いませんか。

虹とは少し、いや、だいぶ違うかもしれませんが、
大空(空間)というキャンパスに、虹と同じアーチの橋を自分達の手で描きました。

ちょっと書き出しは、ロマンチックなので、どんな顔してるんだ?!と感じ、顔写真を見て、「気持ち悪っ!」と言う意見があるかもしれませんが、残念ながらクレームは受け付けておりませんのでご勘弁下さい。
あくまでも私の感性、そして夢ですので、否定しないで下さいね。

さて本題に入りますが、今回も土木の華(はな)シリーズを行かせていただきます。
今回は橋梁工事のランガー橋をご紹介いたします。
まず、ランガー橋?という声が聞こえてきそうなので、簡単に説明します。
ランガー橋は"アーチ橋"の一種であり、外観は上に凸な弓のように反った曲線を描き、
アーチ構造を使って荷重を支える橋梁の形式であります。
外観は橋桁部の補剛桁とアーチ部材、鉛直材で成り立っています。また構造的に補剛アーチ橋は、補剛桁で曲げモーメント(引張応力)を、アーチ部で圧縮応力を受け持ちます。

そのため、他のアーチ橋よりも橋桁部が厚くなっており、橋桁に似た挙動を示します。

ランガー橋は、ウィキペディア(Wikipedia)フリー百科事典に詳しく記載されていますのでご参照下さい。

■「アーチ橋」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』
http://ja.wikipedia.org/wiki/アーチ橋

現場スケッチの様子は、写真を交えて簡単ですがダイジェストでお送りいたします。

tsunoda05_1.jpg

【1】橋台構築
橋がかかる左右の受け台を構築します。
この時点では、ランガーの'ラ'の字もありません。
まだヤードもなく荒地で草が生い茂った状態です。


tsunoda05_2.jpg

【2】進入路構築(支障設備の移転)
橋梁を構築するため、資機材の搬入路を造成します。
土地を借地し、また駐輪場などの迂回進入路を造成、
ヤード、進入路を整地し鉄板を敷設していきます。


tsunoda05_3.jpg

【3】足場・支保工組立
橋梁を構築するうえで、補剛桁および全体を支える土台の
支保工を組立てていきます。
材料をクレーンで荷揚げし、順々に下から組んでいきます。


tsunoda05_4.jpg

【4】補剛桁構築
足場支保工の組立が完了しましたら、型枠・鉄筋を組立てます。
まず底版部の路面を構成する補剛桁を構築します。
写真をみてわかるように、この時点で補剛桁にのみこまれる
アーチ部の鉄筋も組立てます。


tsunoda05_5.jpg

【5】鉛直材、アーチ部材構築
補剛桁に続き、鉛直柱を構築し、アーチ部材を構築します。
まず、内外部の足場を組立、さらに高さを増していきます。
補剛桁と同様に鉄筋、型枠を組立て、
コンクリート打設を行います。


tsunoda05_6.jpg

【6】養生、PC緊張、型枠・足場解体
コンクリートを打設しましたら、湿潤養生といって
部材によって決められた日数、水を与えてあげます。
コンクリートは硬くなる時に、内部の化学反応で熱を発します。
これを怠ると、強度が出なかったり、ひび割れが生じてしまいます。
ホロー桁同様にPC鋼材を引張り、プレストレス
(pre:事前に stressing:力をかける)を与えます。
補剛桁・鉛直材・アーチ部材が全て完成しましたら、
型枠、足場の解体を行います。


tsunoda05_7.jpg

【7】足場支保工解体、防水処理、ジャッキダウン
補剛桁の底に組立てある支保工を解体します。
また、PC緊張し後埋めした箇所に水が入り品質不良が
起きないよう防水処理を行います。
橋台に載せるため、上げ越してあった桁を下げる
桁降下作業(ジャッキダウン)に入ります。
桁下に見えるオレンジ色をしたジャッキを伸縮させ、
桁下とジャッキ下に、緑色の井桁に組んだサンドル(鋼材)を
抜いていきます。

『⇒ジャッキアップ⇒桁下サンドル撤去⇒ジャッキダウン⇒
⇒桁仮受け⇒ジャッキ下サンドル撤去⇒』
という順に桁を降下させていきます。


tsunoda05_8.jpg

【8】構築完了
これが、左右の橋台に桁が載った完成写真です。
実に美しい!まさに曲線美です。


tsunoda05_9.jpg

【9】ランガー橋(正面)
これは、正面端部の曲線美拡大写真です。
上部には立派な大きな弧を描いていますが、
さらに細部まで見ていくと、桁端部にも弧を発見することが出来ます。
端部の角をとった水垂れ防止と
上部に溜まった雨水が内側に落ちる工夫が凝らされています。
設計者の景観へのこだわり、熱意を感じとることが出来ます。
景観設計は、今後私が携わっていきたい分野でもあります。

ランガー橋の南北を都市計画道路337号線の構築を行っていますので、周囲の作業が目に入ってしまいがちですが、都道は4月開通ですので、来月号には、都道を跨いだ非常に栄えたランガー橋をお見せできると思います。今すぐにでも見たい方は、南武線南多摩駅まで是非見に来てください。私も現場にいますので、気兼ねなく声をかけて下さい。

最初に話した内容に少し共感が持てましたかね。
単純に人から『いいね』って呼ばれるものを作り、さらなる地域の活性化に励んでいきたいと思います。それでは、皆さん来月がラスト!
土木一期竣工スペシャルということで当社施工の全域を紹介いたします。

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